2011年11月5日土曜日

福島の山の除染は本当に出来るか?

 山の除染について、私の仕事から得た経験を元にお話したいと思います。


まずは簡単な説明を!
自己紹介で貝化石工場の新米社長と書いていますが、私が住んでいる福島県は県南地区にある塙町では、山中に2000万年前の海の地層(貝化石)が産出されます。


その貝化石を鶏や牛の餌 田んぼや畑の天然ミネラル特殊肥料として製造販売するのが私の稼業で、自分の祖父が戦後に創業してはや幾年 3代目社長にこの春就任いたしました。


山から産出される貝化石を採掘して製品を作るのが仕事で、この3月11日の震災では鉱山の採掘場が一部崩れてしまいました。
その為に急遽 崩れた場所を安全に作業出来るように山を一部切り崩しましたが、そこで貝化石層の上にある砂が、福島第一原発事故で子供達の学校の校庭に使用する砂に使われる事に決まり、私達は福島の子供達の為ならばと、ボランティア価格にて今月まで、ほとんど休みなく、山より砂を搬出していました。砂屋さんが2台の大型ダンプにて、休みなく砂を搬出しますとあっという間に貝化石の上にちょっとした広場が出来ました。


その広場を放射線量の測定をしていて今この福島で問題になっている除染について重要な事が現実に体感し理解できたのです!




上の図で貝化石の上の放射性物質(以後放射能と表記します)は目に見えないので、よく花粉に例えられます。上記図の赤い丸が放射能です。


あたり一面に降った花粉(放射能)は3月の時点ではまだ広葉樹に葉っぱはあまりついていませんでしたので、杉とヒノキの葉と木々及び去年の枯葉と地面に付着したと思います。


付着した放射能は雨水に溶け共に流され、雨水が集まる低い所や側溝に溜まり線量が高くなりますが、貝化石の上の表土に降った放射能を表土と共に削り取るとその後雨が降っても貝化石は汚染されない事が解りました!


砂を搬出した所を測定したら(上の図の右側の状態の所)、残った山側の表土の上の枯葉の上1cmで0.19μSv/時 山の頂から1m離れた所の土1cmで0.10μSv/時(山側の線量を拾っているようです)で、6m位離れると砂上1cmで0.07μSv/時でそこから先は全て0.07μSv/時の測定でした!
ちなみにこれは9月26日に福島県より日立アロカTCS-172Bを借りて来て測定しています、また台風15号(9/21)の雨も経験してからの測定です。


子供達の為にと砂を搬出した結果、自分の仕事の原料である貝化石を守る事に繋がりました。


また 現在 福島で起きている除染の問題について素人ですが震災後一生懸命勉強した私の経験から申し上げると、上の図左側のように、 一番高い所から全ての木及び表面の土と枯葉を除去しない限り、それより低い地域(水が貯まる地域)に雨が降ると放射能の赤い花粉は雨水と共に集まり貯まるんでないかと思います。


除染したのにまた放射線量が高くなるとの話を聞きました、その場所を私は確認してはいませんが、まず全体的に汚染された線量が高い地域で、周りより低くて水が集まってくる場所ではないのかと想像します。


一応 追加として、山は本来であれば広葉樹が毎年葉を落とし、豊な森林の基礎となる水を沢山蓄える土となり、植物と木々の根っこが雨水を蓄え水害から守るのが自然の治山力だと思います。
その元の木々や土を削りとれば、降った雨がそのまま土砂と流落ち、土石流災害・水害になるのは明らかです。


まず除染してそこに子供達が生活することが出来る線量になるのか?


私は群馬大学の早川先生が、放射線量は3年で半分になるとの言葉を信じます。そのプラスアルファを除染出来なければ、それは無駄な税金の使い方だと思います。
また 放射線管理区域として、武田邦彦先生がおっしゃる、日本の法律では、1時間に0.6マイクロシーベルト(外部被曝と内部被曝の合計)を越えたら、そこを「管理区域」に設定して、掲示をし、一般の場所と違う取り扱いをします。http://takedanet.com/2011/04/49_1754.html 18歳未満がその場所で仕事をする事を禁止している場所が放射線管理区域だと考えれば、ここらへんが子供達が生活出来る境界になるんでないかと私は考えています。

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